岡山のインフルエンザ予防接種2026|市町村別の自己負担額一覧

岡山のインフルエンザ予防接種2026 27市町村の自己負担額一覧

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2026年9月20日 公開岡山県内で65歳以上の人が受けるインフルエンザの定期予防接種は、住んでいる市町村によって自己負担額が0円から2,250円まで違います。同じワクチンを同じ医療機関で打っても、住民票がどこにあるかだけで2,250円の差がつきます。

この記事では、岡山県27市町村の公式サイトを1件ずつ確認し、2026年度(令和8年度)の自己負担額・接種期間・子どもへの助成額を筆者が自前で集計しました。あわせて、国が「高用量ワクチンの定期接種化」を見送った経緯と、岡山県の最新の流行状況も、一次資料から整理しています。

0円〜2,250円65歳以上の自己負担額の幅
1,700円公表17市町村の中央値
9月14日県内でいちばん早い接種開始日(鏡野町)
17/279月20日時点で金額を公表している市町村

この記事の調べ方:2026年9月20日時点で、岡山県内27市町村すべての公式サイト(および町の要綱・厚生労働省の事務連絡)にあたり、2026年度分として掲載されている数字だけを拾っています。まだ2026年度の案内が出ていない市町村は、推測で埋めずに「未掲載」と書いています。

目次

岡山県27市町村の自己負担額一覧【2026年度】

まず結論から。65歳以上の人が受けるインフルエンザ定期予防接種の自己負担額です。9月20日時点で2026年度の金額を公表していたのは27市町村のうち17でした。

表1:岡山県内の高齢者インフルエンザ定期接種 自己負担額(2026年度/2026年9月20日調べ)
市町村 自己負担額 減免後 接種期間
最安早島町 0円(無料) 10/1〜1/31
最安鏡野町 0円(無料) 9/14〜1月末
真庭市 1,300円 生活保護 無料 市サイトに記載なし
浅口市 1,500円 生活保護 無料 10/1〜1/31
矢掛町 1,500円 生活保護 無料 10/1〜1/31
井原市 1,600円 生活保護 無料 10/1〜3/31
新見市 1,600円 10/1〜1/31
吉備中央町 1,600円 生活保護 無料 10/1〜1/31
勝央町 1,700円 生活保護 無料 9/19〜3/31
岡山市 1,800円 非課税900円/生活保護 無料 10/1〜1/31
倉敷市 1,800円 非課税900円/生活保護 無料 10/1〜1/31
笠岡市 1,800円 生活保護 無料 10/1〜1/31
赤磐市 1,850円 生活保護 無料 10/1〜1/31
玉野市 2,000円 非課税1,000円 9/17〜1/31
和気町 2,000円 非課税1,000円/生活保護 無料 10/1〜2/28
津山市 2,140円 非課税1,070円/生活保護 無料 9/19〜2/28
最高総社市 2,250円(65〜69歳)
1,200円(70歳以上)
非課税1,200円/生活保護 無料 10/1〜1/31
高梁市・備前市・瀬戸内市・美作市・里庄町・新庄村・奈義町・西粟倉村・久米南町・美咲町 2026年度分は未掲載

出典:各市町村公式サイト(2026年9月20日閲覧)。瀬戸内市は「令和8年度の実施について接種費用等の詳細は、令和8年秋ごろ掲載予定」と明記されています。

集計してわかったこと

・金額を公表している17市町村の中央値は1,700円、平均は約1,555円

無料は早島町と鏡野町の2町だけ。いずれも「県内の医療機関で接種すれば窓口負担ゼロ」という形です。

総社市だけが年齢で金額を分けています。65〜69歳は2,250円ですが、70歳になると1,200円と半額近くまで下がります。同じ市内で1,050円の差です。

今年ここが変わった:3つのポイント

①「高用量ワクチン」の定期接種化は見送りになった

2026年度は、65歳以上向けに高用量インフルエンザHAワクチンが定期接種に加わる予定でした。岡山県内でも、総社市や赤磐市が「10月1日から高用量を開始する」と事前に案内していました。

ところが、厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部予防接種課が2026年7月21日付で出した事務連絡「令和8年度のインフルエンザに係る定期の予防接種について」で、方針が変わりました。原文はこうです。

「製造販売業者より、製造工程における技術的な課題により、令和8年度のインフルエンザの流行期からの高用量インフルエンザHAワクチンの供給が困難である旨の報告を受けました。(中略)令和8年度のインフルエンザの定期接種は、引き続きインフルエンザHAワクチンのみを用いることとし、高用量インフルエンザHAワクチンについては、令和8年度の定期接種では使用しないことといたしました」

つまり2026年度に打てるのは、これまでどおりの標準量ワクチンだけです。岡山市・笠岡市・浅口市・井原市・赤磐市・久米南町など、県内の多くの市町村がこの事務連絡をそのまま自分のサイトに転載して周知しています。「高用量が選べると聞いていたのに」という方は、この見送りが理由です。

②4市町が接種開始を9月に前倒しした

高齢者のインフルエンザ定期接種は、例年10月1日開始です。ところが2026年度は、県内で4つの市町が開始日を9月に繰り上げました

表2:2026年度に接種開始を前倒しした岡山県内の市町
市町 開始日 例年 備考
鏡野町 9月14日 10月1日 町外の医療機関は9月19日から
玉野市 9月17日 10月1日 市内の医療機関に限る(市外は10月1日から)
津山市 9月19日 10月1日 新型コロナは10月1日から(期間が違う)
勝央町 9月19日 10月1日 高齢者・小児とも3月31日まで

理由はどの自治体も同じで、「インフルエンザの流行が例年より早まっているため」(玉野市)、「令和8年度はインフルエンザの流行が早かったことから、接種開始を前倒しすることとなりました」(鏡野町)としています。

注意:前倒しは「市内・町内の医療機関だけ」のことが多い

玉野市は「市外の医療機関での接種は変更対象外(接種開始は令和8年10月1日)」、鏡野町も町外は9月19日からです。里帰り先やかかりつけが市外の場合、9月に行っても公費では打てないことがあります。

③終了日は1月31日とはかぎらない

自己負担額ばかり注目されますが、期間の差はもっと大きいです。多くは10月1日〜1月31日の4か月ですが、井原市と勝央町は3月31日まで、津山市と和気町は2月28日まで受けられます。

インフルエンザは2月から3月にかけて「B型の第2波」が来る年があります。井原市(10/1〜3/31)と勝央町(9/19〜3/31)は、約半年のあいだ公費で打てる計算で、県内でもっとも期間が長い部類です。逆に1月31日で終わる自治体では、2月に打とうとすると全額自己負担になります。

岡山県の流行状況は「県全体0.72・備前2.00」

「流行が早い」と言われますが、岡山県の数字はどうなっているのか。岡山県感染症情報センターの週報から、筆者が保健所別に整理しました。

表3:岡山県のインフルエンザ定点当たり報告数(2026年第37週=9月7〜13日)
地域 報告数 定点当たり
全県 36人 0.72
備前(岡山市・倉敷市を除く県南東部) 8人 2.00
倉敷市 14人 1.17
備中 4人 0.80
岡山市 8人 0.44
備北 1人 0.25
美作 1人 0.20
真庭 0人

出典:岡山県「保健所別報告患者数 2026年第37週(定点把握)」(2026年9月17日更新)

インフルエンザは定点当たり1.00人で「流行入り」とされます。県全体はまだ0.72で流行入り前ですが、備前保健所管内は2.00、倉敷市は1.17とすでに目安を超えています。一方、接種を前倒しした鏡野町・勝央町が属する美作保健所管内は0.20、真庭は0人。数字が高い地域ほど前倒ししている、というわけではないのが面白いところです。

表4:第36週(8月末〜9月上旬)の定点当たり報告数を5シーズン比べる
シーズン 第36週の定点当たり
2022/23年 0.01
2023/24年 4.30
2024/25年 0.18
2025/26年 0.26
2026/27年(今季) 0.42

出典:岡山県「インフルエンザ患者発生状況・学校等の臨時休業・入院サーベイランス 一覧表」各シーズン版より筆者集計

今季の0.42は、前季(0.26)や前々季(0.18)より高い一方、記録的に早かった2023/24年シーズン(4.30)とは10分の1の水準です。「去年より早いが、いちばん早かった年ほどではない」というのが岡山県の実態です。ワクチンは接種から抗体がつくまでに2〜3週間かかるので、12月上旬までに打っておけば間に合う、という例年どおりの目安で問題ありません。

県内どこでも同じ値段で打てる「相互乗り入れ」

意外と知られていないのが、岡山県医師会の「県内相互乗り入れ予防接種」です。これに参加している医療機関であれば、住んでいる市町村の外で打っても、自分の市町村の自己負担額で受けられます。手続きも要りません。

たとえば笠岡市は「笠岡市内及び岡山県内の医療機関で接種する場合、自己負担額1,800円」と明記していますし、総社市も「市外の接種医療機関が『岡山県相互乗り入れ予防接種の医療機関』であれば、市内での予防接種と同様の料金・方法で受けられます」としています。

ただし県外はダメ

ほぼすべての市町村が「岡山県外の医療機関での接種は公費負担の対象外(全額自己負担)」としています。県外に里帰りしている、県外の施設に入所しているといった場合は、接種の1〜2週間前までに市町村へ「予防接種実施依頼書」の交付申請が必要です。美作市のように、県外で打った場合でも、あとから「市内で打ったときの自己負担額」との差額を払い戻す償還払い制度を用意している自治体もあります。

非課税世帯・生活保護世帯は減免、ただし事前申請

ほとんどの市町村に減免制度があります。ここで大事なのは、どの自治体も「接種の前に」申請しないと使えないことです。打ったあとに窓口へ行っても、原則さかのぼれません。

  • 生活保護世帯…ほぼ全市町村で無料。事前に無料券・接種券の交付を受けます。
  • 市町村民税非課税世帯…岡山市・倉敷市は900円、津山市は1,070円、玉野市・和気町は1,000円、総社市は1,200円と、おおむね半額。
  • 受付開始…岡山市は9月30日からオンライン申請も可能、笠岡市は9月24日から助成券の申請受付です。

なお、すべての自治体に非課税世帯の減免があるわけではありません。笠岡市・井原市・赤磐市・浅口市・矢掛町などは、公式サイトでは生活保護世帯の免除だけが案内されています。お住まいの市町村の案内を確認してください。

子どものインフルエンザ助成は自治体差がもっと大きい

子ども(任意接種)への助成は、高齢者よりさらに差が開きます。奈義町は自己負担0円、鏡野町は4,200円を上限に助成と手厚い一方、助成そのものがない自治体もあります。

表5:子どものインフルエンザ予防接種への助成(2026年度・確認できた自治体)
自治体 対象 助成額・自己負担 期間
奈義町 生後6か月〜18歳の年度末 自己負担0円(13歳未満は2回まで) 町の要綱による
鏡野町 子ども(任意接種) 1回4,200円を上限に助成 9/14〜
総社市 中学3年生 2,000円(1人1回限り) 10/1〜1/31
津山市 生後6か月〜中学3年生相当 1回1,000円 9/19〜2/28
玉野市 生後6か月〜中学3年生 1回1,000円 9/17〜1/31
勝央町 満1歳〜18歳の年度末 1回1,000円 9/19〜3/31
和気町 生後6か月〜高校3年生 注射1,000円/経鼻2,000円 10/1〜2/28
真庭市 1歳〜中学3年生(経鼻は2歳〜) 自己負担 注射2,000円/経鼻5,700円 市サイトに記載なし

出典:各自治体公式サイト・要綱(2026年9月20日調べ)。ここに載っていない自治体は、2026年度分が未掲載か、子どもへの助成が確認できなかったものです。

注目したいのは経鼻ワクチン(フルミスト)の扱いです。2歳から使える鼻にスプレーするタイプで、注射が苦手な子には選択肢になりますが、接種費用自体が高く設定されています。真庭市では注射の自己負担2,000円に対し経鼻は5,700円、和気町は助成額を経鼻だけ2,000円に上げて差を埋めています。同じ町でも「どちらを選ぶか」で数千円変わるので、予約のときに両方の値段を聞いておくのが確実です。

よくある質問

Q. 65歳になる年は、誕生日前でも定期接種で打てますか?

A. 打てません。ほとんどの自治体が「接種日において65歳以上」を条件にしています。誕生日の前日に65歳に達するため、誕生日の前日以降であれば対象です。それより前に打つ場合は任意接種となり、全額自己負担になります(金額は医療機関が決めるもので、おおむね3,000〜5,000円が目安です)。

Q. 60〜64歳でも定期接種の対象になると聞きました。

A. 心臓・腎臓・呼吸器の機能に、身の回りの日常生活が極度に制限される程度の障害がある人、またはヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある人(おおむね身体障害者手帳1級相当)は、60歳以上65歳未満でも対象です。接種時に身体障害者手帳か医師の診断書の提示を求められます。

Q. インフルエンザと新型コロナのワクチンは同時に打てますか?

A. 同時接種は可能です。倉敷市は「接種間隔を開ける必要はありません」、津山市も「同時に接種可能です」と明記しています。ただし新型コロナは自己負担額も接種期間も別建てで、たとえば津山市はコロナが3,020円で10月1日〜3月31日、岡山市はコロナが5,500円と、金額の開きはインフルエンザ以上です。

Q. 自己負担額が安い市町村へ行けば安く打てますか?

A. できません。自己負担額は「住民票がある市町村」の設定額で決まります。相互乗り入れ制度は、県内どこの協力医療機関でも自分の市町村の金額で受けられる仕組みであって、接種先の市町村の金額になるわけではありません。

Q. 12月に入ってからでは遅いですか?

A. 遅くはありません。接種から抗体がつくまで2〜3週間、効果は約5か月続くとされています。笠岡市は「インフルエンザが流行する前の12月上旬までに接種を受けておくことが望まれます」としています。岡山県の定点当たり報告数が本格的に立ち上がるのは、近年は10月下旬から11月にかけてです。10月中に打っておけば余裕をもって間に合います。

Q. 自分の市町村の2026年度の金額がまだ載っていません。

A. 9月20日時点で、高梁市・備前市・瀬戸内市・美作市・里庄町・新庄村・奈義町・西粟倉村・久米南町・美咲町の10市町村は2026年度分の掲載が確認できませんでした(美作市は2025年度の案内のままでした)。瀬戸内市のように「令和8年秋ごろ掲載予定」と予告している例もあります。10月1日の開始に合わせて出そろうことが多いので、直前にもう一度公式サイトを見るか、健康担当課に電話で確認してください。

参考にした主な資料:厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部予防接種課「令和8年度のインフルエンザに係る定期の予防接種について」(令和8年7月21日事務連絡)/岡山県感染症情報センター「保健所別報告患者数」「インフルエンザ患者発生状況一覧表」/岡山県内27市町村の公式サイトおよび例規・要綱(いずれも2026年9月20日閲覧)。金額・期間は変更されることがあります。接種前に必ずお住まいの市町村の最新情報をご確認ください。

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