岡山市の宿泊税はいつから?1泊200円・免除なしを全国67団体と比較

岡山市の宿泊税 1泊200円 修学旅行・子どもも免除なし(岡山駅東口の写真)

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岡山市の宿泊税が決まりました。岡山市議会は2026年9月17日の本会議で「岡山市宿泊税条例」を原案可決し(市議会の議決結果)、9月定例会は10月16日に閉会しました(NHK 10月16日)。市内のホテル・旅館・簡易宿所・民泊に泊まると、1人1泊200円がかかります。子どもも、出張や修学旅行も免除はありません。課税が始まるのは2027年度(令和9年度)中ごろの見込みです。

この記事では、市の議案資料・宿泊事業者向け説明会資料・パブリックコメントの結果で中身を確認したうえで、総務大臣の同意を得た全国67団体の宿泊税を総務省の報道資料と参議院の調査資料から集計し、岡山市の位置を数字で示します(2026年10月16日時点)。

ちばける

「いつから?」は総務大臣の同意しだいです。先行39市町村の実績から、だいたいの時期を出してみました。

この記事でわかること
  • 岡山市の宿泊税は1人1泊200円の一律。免税点・課税免除なし。2026年9月17日に賛成39・反対5で可決
  • いつから?=市は「令和9年度中ごろ」。先行39市町村は可決から施行まで中央値371日(約1年)で、当てはめると2027年9月ごろ
  • 税収見込みは年約2.8億円。人口がほぼ同じ熊本市(約7億円)の40%
  • 総務大臣の同意済みは全国67団体。中国・四国では松江市と広島県の2団体だけ
  • 新たに同意された39市町村のうち35が修学旅行などを免除。免除なしは岡山市を含めて少数派
  • 子どもの料金も課税、宿泊料金のかからない添い寝は課税なし、など細かいルール
目次

岡山市の宿泊税の要点|1人1泊200円・2027年度中ごろから

市が9月定例市議会に出した甲第145号議案の内容です(市長記者会見資料 8月25日・宿泊事業者向け説明会資料)。

項目内容
税額1人1泊200円(宿泊料金にかかわらず一律)
かかる宿泊市内のホテル・旅館・簡易宿所(旅館業法)と民泊(住宅宿泊事業法)への宿泊
払う人宿泊者(観光・ビジネス・研修など目的は問わない)
免税点・課税免除設けない(修学旅行・子どもも対象)
集め方宿泊施設が宿泊者から預かり、翌月末までに市へ納める(特別徴収)。要件を満たせば3か月ごと
使い道観光振興に限る法定外目的税。「岡山市観光・MICEアクションプラン」の5つの課題に充てる
見直し施行後3年で初回、その後は5年ごと
課税開始令和9年度(2027年度)中ごろの見込み(条例の一部は公布日から施行)
  • 条例案は起立採決で賛成39人・反対5人(議長は採決に加わらず)。反対は日本共産党の4人とみらいえの1人でした(議案に対する賛否 令和8年)
  • 宿泊税は地方税法にない税を自治体が条例でつくる「法定外税」なので、可決のあと総務大臣に協議して同意を得る必要があります
  • 総務大臣は、国税や他の地方税と同じ課税標準で住民の負担が著しく重い、物の流通に重大な障害を与える、国の経済施策に照らして適当でない——のどれかに当たらない限り、同意しなければなりません(地方税法733条)
  • 市の説明会資料のスケジュールでは、2026年度中に「総務省協議・同意」「徴収事務説明会」、2027年度に課税開始という順番です

いつから?|先行39市町村は可決から施行まで中央値371日

課税開始日はまだ決まっていません。市は「令和9年度中ごろ」とし、説明会では「先行自治体では可決からおおむね1年後に導入されている例が多い」と答えています(説明会でのご質問)。そこで、2025年7月〜2026年9月に総務大臣が新設に同意した39市町村の「議会で可決→総務大臣の同意→施行(予定)」の日付を、総務省の報道資料から全部拾って数えました(2025年7月・2025年9月・2026年2月・3月・6月・8月・9月)。

区間中央値最短〜最長岡山市に当てはめると
可決 → 総務大臣の同意119日(約4か月)77〜196日2027年1月ごろ
可決 → 施行(課税開始)371日(約1年)185〜561日2027年9月ごろ
可決から施行まで市町村数
9か月未満6
9か月〜1年未満12
1年〜1年3か月未満13
1年3か月以上8
  • 39市町村の中央値をそのまま当てはめると、同意は2027年1月ごろ、課税開始は2027年9月ごろ。市の「令和9年度中ごろ」と合います
  • 施行日は4月1日が20市町村と最多で、年度の切れ目に合わせる例が多いですが、熊本市・宮崎市は7月1日、盛岡市・那須町は10月1日です
  • 宿泊施設は予約サイトの表示やレジの改修が必要なため、市の資料でも「準備期間」が置かれています。半年〜1年前から予約を受ける施設もあるので、課税開始日が決まると早めに告知されると見られます
  • ※施行日は各団体の予定日です。岡山市の課税開始日は未発表で、この計算は目安です

いくら?誰が払う?|子どもも出張も一律200円

市が宿泊事業者向けに示したQ&Aから、泊まる側に関係するところをまとめました(説明会資料・説明会でのご質問)。

ケース宿泊税市の説明
大人1人が1泊200円宿泊料金が3,000円でも5万円でも同じ
2人で2泊800円人数×泊数(200円×2人×2泊)
子ども料金・幼児料金がかかる200円年齢制限なし。ベビーベッド代がかかる場合も課税
宿泊料金のかからない添い寝かからない料金が発生しないため
出張・研修・スポーツ大会200円目的は問わない。フロントで目的を確認しない仕組み
修学旅行200円課税免除は設けない
休憩(デイユース)原則かからない契約上の宿泊か、日をまたぐ6時間以上の利用なら課税
ホテルの招待で無料かからない予約サイトのポイントや懸賞による招待(第三者割引)は課税
キャンセル料違約金ならかからない宿泊料金として扱う場合は課税
  • 支払いは予約サイトの事前決済に含める方法と、現地で払う方法があり、施設が選べます。現地払いの施設は予約完了メールなどで「宿泊税は現地で別途」と案内することになっています
  • 領収書には「宿泊税」とその金額が書かれます。宿泊税は消費税の対象外のためです(英語表記は Accommodation Tax)
  • 宿泊者が支払いを拒んでも罰則はありませんが、施設は市へ納めたうえで宿泊者に請求することになります。施設が徴収しなかった場合には罰則があります

修学旅行も免除なし|新規39市町村のうち35が免除している

岡山市が「免除なし」を選んだ理由は、宿泊事業者の事務負担です。検討委員会では委員から「税がないことで岡山を起点に修学旅行のコースを組んでもらえる可能性がある」との意見も出ましたが(検討委員会 議事要旨)、最終的には「事務負担軽減のため制度の簡素化を重視し、免税点・課税免除などは設けない」方向でまとまりました(説明会でのご質問)。

では、ほかの自治体はどうか。2025年7月以降に新設が同意された39市町村の課税免除の欄を見ると、修学旅行など教育旅行を免除しているのは35市町村。免除がないのは鳥羽市・熊本市・宮崎市・盛岡市の4市だけでした。政令市・中核市で同意済みの15市をくらべると次のとおりです。

都市区分1泊8,000円1泊1万円修学旅行の免除開始備考
札幌市政令市300円300円あり2026年4月市200円+北海道100円
仙台市政令市300円300円あり2026年1月6,000円以上。市200円+宮城県100円
京都市政令市400円400円あり2018年10月2026年3月から6,000円以上2万円未満は400円
福岡市政令市200円200円なし2020年4月市150円+福岡県50円
北九州市政令市200円200円なし2020年4月市150円+福岡県50円
熊本市政令市200円200円なし2026年7月一律
函館市中核市200円200円あり2026年4月市100円+北海道100円
旭川市中核市300円300円あり2026年4月市200円+北海道100円
盛岡市中核市200円200円なし2026年10月一律
岐阜市中核市200円200円あり2026年4月一律。12歳の年度末までの子どもも免除
松江市中核市200円200円あり2025年12月5,000円以上
長崎市中核市100円200円あり2023年4月2027年4月から6,000円以上2万円未満は300円
宮崎市中核市200円200円なし2026年7月一律
鹿児島市中核市200円200円あり2027年4月予定一律
山形市中核市240円300円あり2027年4月予定宿泊料金の3%
岡山市政令市200円200円なし2027年度中ごろ見込み一律
  • 1泊8,000円のビジネスホテルなら、15市のうち9市が岡山市と同じ200円。札幌・仙台・旭川は道・県の宿泊税が上乗せされて300円、京都は400円です
  • 修学旅行などの免除は15市中10市。免除なしは福岡市・北九州市・熊本市・盛岡市・宮崎市で、岡山市はこちらのグループに入ります
  • 岐阜市は12歳の年度末までの子どもを、白浜町・湯河原町・那須町は12歳未満の子どもを免除しています。子どもまで課税する設計は、ほかと比べると負担の広い部類です
  • 表の金額は素泊まり1人1泊の料金で計算した宿泊税です。都道府県の宿泊税がある地域は合算しています

全国の宿泊税は67団体|中国・四国は松江市と広島県だけ

参議院の調査資料(『立法と調査』2025年10月)によると、2025年10月9日までに宿泊税の新設に総務大臣が同意したのは42団体。その後、総務省の報道資料で確認できた新設の同意は2026年9月30日までに25団体あり、合計67団体になります(長野県 2025年11月ほか)。

税率の決め方団体数例
定額(1泊いくら)30熊本市・宮崎市・鹿児島市・盛岡市・岐阜市(いずれも200円)
段階的な定額(料金帯で変わる)23京都市・大阪府・札幌市・福岡市・長崎市
定率(宿泊料金の○%)14東京都(3%へ変更)・沖縄県(2%)・倶知安町(3%)
合計67うち都道府県9、市町村58
  • いちばん多いのは岡山市と同じ定額制(30団体)。最近は沖縄県内や北海道の観光地で、料金に比例する定率制が増えています
  • 地域で見ると北海道が22団体で3分の1を占め、九州10・沖縄7・長野6と続きます。中国・四国で同意済みなのは島根県松江市と広島県の2団体だけで、岡山市が同意されれば岡山県内では初めてです
  • 倉敷市も1人1泊5,000円以上の宿泊に200円(免除なし)とする条例素案を7月に示し、パブリックコメントを行いました(KSB 7月3日)。中国新聞は8月25日、倉敷市が近く開会する市議会定例会に条例案を出すと報じています。採決の結果は、この記事の時点で市の公表資料を確認できていません
  • 岡山県としての宿泊税は、総務大臣の同意済みの一覧にはありません

税収は年約2.8億円|熊本市の40%しかない理由

市の試算は200円一律で約2.79億円です(検討委員会資料)。観光庁の宿泊旅行統計(令和6年)の岡山市の延べ宿泊者数と、宿泊事業者アンケートから出した数字です。税額の案ごとの試算も載っています。

税額の案税収の試算(年)
100円・一律約1.39億円
200円・一律約2.79億円
段階制(100/200/500円)約2.7億円
200円+5,000円未満免税約2.31億円

同じ「一律200円」の県庁所在市・中核市以上と、総務省資料の収入見込額をくらべました。収入見込額を200円で割ると、税がかかる宿泊数の目安になります。これを国勢調査2025の人口で割って、住民1人あたり何泊ぶんかを出しました(国勢調査2025)。

都市収入見込額課税される宿泊数の目安人口(2025年)住民1人あたり
鹿児島市約8.4億円約420万泊580,549人7.2泊
宮崎市約5.6億円約280万泊389,588人7.2泊
旭川市約3.8億円約190万泊305,430人6.2泊
熊本市約7.0億円約350万泊730,882人4.8泊
盛岡市約2.6億円約130万泊278,444人4.7泊
岡山市約2.79億円約140万泊707,387人2.0泊
岐阜市約1.4億円約70万泊388,454人1.8泊
  • 岡山市は人口がほぼ同じ熊本市(人口は熊本の97%)にくらべて、税収見込みは40%。住民1人あたりの課税宿泊は2.0泊で、7市中6位です
  • 鹿児島市・宮崎市は7泊台、旭川市は6泊台。いずれも観光の拠点として泊まる人が多い街です
  • 市が観光課題の2番目に「通過型観光」を挙げているとおり、岡山は新幹線で通り過ぎるか、倉敷・瀬戸内に泊まる人が多いことが数字にも表れています
  • 旭川市・岐阜市・鹿児島市は修学旅行などを免除しているので、実際の宿泊数はこれより多くなります。各市の試算の前提も同じではないので、目安として見てください

何に使う?|観光予算13.5億円に約3億円を上乗せ

宿泊税は目的税なので、観光振興以外には使えません。市は今の観光関連予算(2023〜2025年度の平均)を約13.5億円とし、観光課題に対応するには約3.2億円の上乗せが必要と見積もっています(検討委員会資料)。200円の税収見込み約2.79億円は、その87%にあたり、観光予算を約21%増やす規模です。

市の観光課題使い道の例(説明会資料)
①認知度の低さ観光地・食・イベントの魅力向上、効果的なプロモーション
②通過型観光交通の便利さの発信、ナイトタイムエコノミー、外国人向け宿泊助成、観光地の魅力づくり
③高付加価値化観光資源の磨き上げ、観光ボランティアとの連携、体験型観光、受入環境の整備
④人材不足宿泊業のデジタル化、外国人材の受け入れ、郷土芸能の担い手育成
⑤観光客の季節の偏り冬のイベントの充実、MICE(会議・展示会)の誘致、海外プロモーション
  • 3月の事業者向け説明会で市は、MICE誘致や岡山城の魅力アップ、ナイトタイムエコノミー、予約サイトへの広告、宿泊施設の人材不足対策などを例に挙げ、「明確な施策は導入が決まった場合に決定する」と答えています
  • 宿泊施設には、徴収の手間に対する特別徴収交付金と、レジ改修などのシステム整備費助成を設ける予定です。先行自治体では交付率2.5%(最初の数年は0.5%上乗せ)、助成は上限50万円・2分の1が多く、岡山市は「他都市の範囲内で検討中」です
  • パブリックコメント(6月10日〜7月10日)に寄せられた意見は7件(3人)。使い道の公表やアリーナ関連に使われないかを問う意見に、市は「年度ごとの税収実績と具体的な使途をウェブサイト等で公開する」と回答しています(パブコメの結果)

これからの流れ|総務大臣の同意→課税開始日の発表

  • 2026年10月16日:9月定例会が閉会(条例は9月17日に可決済み)
  • 総務大臣への協議・同意:先行例では可決から中央値119日。岡山市なら2027年1月ごろが目安です。総務省は同意した日に報道資料を出します
  • 宿泊事業者向けの徴収事務説明会・制度の周知:市は2026年度中に予定
  • 経営申告書の提出・システム補助の申請:宿泊事業者の準備期間
  • 課税開始:市は令和9年度中ごろの見込み。先行例の中央値なら2027年9月ごろ

岡山市の宿泊税でよくある質問

岡山市の宿泊税はいつから始まりますか?

課税開始日は未発表で、市は令和9年度(2027年度)中ごろを見込んでいます。条例は2026年9月17日に可決され、今後総務大臣の同意が必要です。先行39市町村の可決から施行までの中央値(371日)を当てはめると2027年9月ごろです。

岡山市の宿泊税はいくらですか?

宿泊料金にかかわらず1人1泊200円です。2人で2泊すると800円になります。

子どもや修学旅行も宿泊税がかかりますか?

かかります。岡山市は免税点や課税免除を設けないため、子ども料金がかかる宿泊や修学旅行も対象です。宿泊料金のかからない添い寝は課税されません。

出張や研修で泊まる場合もかかりますか?

かかります。宿泊の目的は問わず、市内のホテル・旅館・簡易宿所・民泊に泊まる人はすべて対象です。

岡山市の宿泊税の税収はいくらですか?

市の試算では年約2.79億円です。観光振興に使う目的税で、市は年度ごとの税収実績と使い道を公開するとしています。

倉敷市にも宿泊税はありますか?

倉敷市は1人1泊5,000円以上の宿泊に200円を課す条例素案を2026年7月に示しています。採決や開始時期は、倉敷市の発表を確認してください。

全国で宿泊税がある自治体はいくつですか?

総務大臣が新設に同意した宿泊税は、2026年9月30日までに67団体です(都道府県9、市町村58)。中国・四国では松江市と広島県が同意済みです。

まとめ

  • 岡山市の宿泊税は1人1泊200円の一律。2026年9月17日に可決、課税開始は2027年度中ごろの見込み
  • 先行39市町村の中央値なら、総務大臣の同意は2027年1月ごろ、課税開始は2027年9月ごろ
  • 修学旅行・子どもも免除なし。新規39市町村では35が修学旅行などを免除しており、岡山市は少数派
  • 税収見込み年約2.8億円は熊本市の40%。住民1人あたりの課税宿泊は2.0泊で、通過型観光の課題が数字に出ている
  • 全国の同意済みは67団体。中国・四国では松江市・広島県に続く3番目になる見込み

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出典(2026年10月16日確認)

※全国の団体数は、総務大臣が新設に同意した宿泊税を数えたものです(施行前の団体を含む)。開始時期の目安は先行団体の予定日をもとにした計算で、岡山市の発表ではありません。

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岡山市の宿泊税 1泊200円 修学旅行・子どもも免除なし(岡山駅東口の写真)

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