岡山県の国民健康保険料2026|27市町村の年額をモデル世帯で比較

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国民健康保険(国保)の保険料は、住んでいる市町村によって年に10万円以上違うことがあります。岡山県内の27市町村は、それぞれ自分で保険料(税)の率を決めているからです。さらに2026年度(令和8年度)からは、少子化対策の財源となる「子ども・子育て支援金」分が国保の保険料に上乗せされるようになりました。

この記事では、岡山県が公表した27市町村の2026年度の保険料(税)率をもとに、3つのモデル世帯(単身・40歳・給与収入300万円/4人家族・給与収入500万円/70歳の夫婦・年金収入200万円)の年間保険料を27市町村すべてで計算し、ランキングにしました。前年度(2025年度)との差と、子ども・子育て支援金分でいくら増えたかもあわせて出しています。2026年10月31日時点の情報です。

ちばける

転入や退職で国保に入る前に、自分の市町村の数字を表で引いてみてください。計算式も載せているので、収入が違う人も自分で計算できます。

この記事のポイント
  • 単身・40歳・給与収入300万円のモデルでは、年額は新庄村の227,800円から和気町の335,200円まで。差は約10.7万円です
  • 岡山市は307,000円で安いほうから24番目(高いほうから4番目)、倉敷市は285,000円で15番目です
  • 子ども・子育て支援金分の上乗せは、単身モデルで年4,500円〜8,200円、4人家族モデルで年8,200円〜15,300円
  • 2026年度に料率を変えたのは9市町村。料率そのものを据え置いた18市町村も、子ども・子育て支援金分のぶんだけ保険料は上がります
  • 前年度より安くなったのは瀬戸内市だけ(単身モデルで−1,800円)
目次

国保の保険料はどう決まる?2026年度の計算のしくみ

国保の保険料(市町村によっては「国民健康保険税」)は、次の4つの区分ごとに計算した金額の合計です。それぞれに上限額(賦課限度額)があり、超えた分はかかりません。

区分かかる人上限額(2026年度)
医療分(医療給付費分)0〜74歳の加入者全員67万円(前年度66万円)
後期高齢者支援金分0〜74歳の加入者全員26万円
介護分(介護納付金分)40〜64歳の加入者だけ17万円
子ども・子育て支援金分(2026年度から)0〜74歳の加入者全員(18歳未満は均等割がかからない)3万円

区分ごとの金額は、所得割(所得に率をかける)+均等割(加入者1人ごとの定額)+平等割(1世帯ごとの定額)の合計です。新庄村・美作市・吉備中央町・真庭市の4市町村は、これに固定資産税額に率をかける資産割も加わります。上限額は4区分を合わせると年113万円です。

所得割の計算式

ステップ計算給与収入300万円の例
1. 所得を出す給与収入−給与所得控除(国税庁 No.1410)
年金収入−公的年金等控除(国税庁 No.1600)
300万円−(300万円×30%+8万円)=202万円
2. 基礎控除を引く所得−43万円(住民税の基礎控除。合計所得2,400万円以下の場合)202万円−43万円=159万円
3. 率をかける159万円×(医療分+支援金分+介護分+子ども分の所得割率)岡山市なら159万円×(8.15%+2.95%+2.60%+0.29%)

2026年度の保険料は、2025年(令和7年)1〜12月の所得で計算します。所得税の扶養控除や社会保険料控除は使いません。給与所得の計算は、岡山市の「令和8年度年間保険料目安表」に載っている給与所得控除後の額(給与収入300万円→202万円など)と一致することを確認しています。

所得が低い世帯は均等割・平等割が7割・5割・2割軽くなる

世帯の所得の合計が国の基準以下だと、均等割と平等割が自動的に減額されます(法定軽減。所得の申告が必要)。2026年度の基準は次のとおりです(岡山市 保険料の軽減制度)。

軽減世帯の所得の合計がこの額以下
7割43万円+10万円×(給与所得者等の数−1)
5割43万円+31万円×加入者数+10万円×(給与所得者等の数−1)
2割43万円+57万円×加入者数+10万円×(給与所得者等の数−1)

65歳以上の人の年金所得は、軽減の判定のときだけさらに15万円を引きます。また、未就学児の均等割は半分になり、子ども・子育て支援金分の均等割は18歳未満(18歳になった年度の3月31日まで)にはかかりません。そのぶんを18歳以上の加入者が「18歳以上均等割」として少しずつ負担するしくみです。

岡山県27市町村の国保料(税)率一覧【2026年度】

岡山県が2026年8月27日の国民健康保険運営協議会で示した「令和8年度国民健康保険料(税)率(PDF)」から、27市町村の料率を並べました。順番は県の資料と同じです。子ども分の均等割は「均等割+18歳以上均等割」の合計(18歳以上1人あたり)で書いています。

医療分・後期高齢者支援金分(0〜74歳)

市町村医療
所得割
医療
均等割(円)
医療
平等割(円)
支援
所得割
支援
均等割(円)
支援
平等割(円)
岡山市8.15%28,32020,8802.95%10,3206,960
倉敷市7.5%26,69021,7002.7%9,4706,850
津山市7.7%23,40016,8003%9,0006,000
玉野市7.9%25,20023,6002.9%8,4007,900
笠岡市8.8%22,80016,7002.6%7,7005,800
井原市7.6%30,30021,3002.3%9,2006,500
総社市8.3%23,60019,1002.9%8,3006,500
高梁市8%23,90018,5003.1%9,4007,500
新見市7.8%27,00017,0002.6%8,0006,000
備前市8.4%28,00019,9002.5%8,5006,100
瀬戸内市8.96%26,85622,5962.91%9,9107,515
赤磐市8.1%23,00021,0002.6%7,9006,000
真庭市7.1%
資産16.6%
27,00020,4002%
資産4.3%
7,8006,000
美作市7.2%
資産10.85%
22,00019,5002.8%
資産4.3%
8,5006,500
浅口市7.1%25,60019,8002.6%9,0006,800
和気町8.9%28,20021,1003.1%10,5007,600
早島町9.3%25,00025,0002.8%9,0008,000
里庄町6.8%22,00018,0002.5%9,5006,000
矢掛町8.1%28,90017,7003.1%11,2006,800
新庄村7.5%
資産36%
20,00018,0002%
資産10%
6,0004,000
鏡野町7.8%24,50019,0002.9%8,6006,300
勝央町8.02%21,80017,8002.91%6,8005,600
奈義町7.6%26,00020,0002.4%7,0005,500
西粟倉村8%24,00021,0003.1%9,0007,000
久米南町7.5%25,00019,0002.7%9,5007,000
美咲町7.4%24,00018,0002.7%8,4005,700
吉備中央町7.3%
資産9.6%
25,50018,5002.7%
資産3.9%
9,6006,700

介護分(40〜64歳)・子ども・子育て支援金分

市町村介護
所得割
介護
均等割(円)
介護
平等割(円)
子ども
所得割
子ども
均等割(円)
18歳以上
子ども
平等割(円)
岡山市2.6%10,9205,2800.29%1,200720
倉敷市2.3%9,4705,3800.3%1,000950
津山市2.8%9,0004,8000.3%940900
玉野市2.3%8,5006,3000.2%680600
笠岡市2.1%8,5004,3000.31%920909
井原市2%10,2004,8000.28%1,300800
総社市2.2%13,700-0.3%1,1001,100
高梁市2.2%10,5005,3000.3%1,140700
新見市2.2%9,1004,6000.27%999974
備前市1.9%8,4004,2000.31%1,200700
瀬戸内市2.7%10,8147,1530.29%1,0121,010
赤磐市1.7%7,8005,5000.3%1,300700
真庭市1.8%
資産4.5%
9,4005,2000.28%
資産0.48%
900900
美作市2.2%
資産3.85%
8,3004,7000.29%
資産0.44%
933700
浅口市2.2%8,4005,2000.29%954964
和気町3.2%10,9007,0000.4%940900
早島町2.4%8,0007,0000.28%1,277825
里庄町2.3%9,0005,0000.3%1,000800
矢掛町2.4%10,0004,7000.3%1,150700
新庄村0.8%
資産5%
6,0003,5000.3%900900
鏡野町2.1%8,8004,7000.3%930650
勝央町2.45%6,7003,5000.3%1,103710
奈義町1.6%6,5004,0000.27%1,257766
西粟倉村2.2%9,0005,0000.3%1,0591,036
久米南町2%8,0004,5000.28%948911
美咲町2.8%7,8004,2000.3%900880
吉備中央町2.2%
資産4.4%
10,0005,3000.29%
資産0.39%
1,010730
  • 医療分の所得割率は、低い順に里庄町6.8%、高いのは早島町9.3%です
  • 子ども・子育て支援金分の所得割率は0.2%(玉野市)〜0.4%(和気町)。多くの市町村は0.27〜0.31%です
  • 総社市は介護分の平等割がなく、そのぶん介護分の均等割が13,700円と高めです
  • 上限額(賦課限度額)は27市町村とも同じで、医療分は前年度の66万円から67万円に上がりました

県の資料の料率は、岡山市・倉敷市・玉野市・井原市・総社市・笠岡市・美作市・里庄町・鏡野町など各市町村の公式ページに載っている2026年度の料率とも突き合わせ、一致することを確かめました(岡山市・倉敷市・玉野市など。確認した市町村の一覧は記事の最後に書いています)。

モデル世帯の年間保険料 27市町村ランキング

3つのモデル世帯について、2026年度の料率で年間の保険料を計算し、安い順に並べました。前年度比は、所得と家族構成は同じまま、2025年度の料率で計算した額との差です(2025年度は子ども・子育て支援金分がないので、その分も差に入ります)。

計算の前提
  • 持ち家なし(資産割は0円として計算)。法定軽減は上の基準で判定
  • 市町村が独自に行っている減免(失業・災害・子どもの均等割など)は、公式ページで2026年度の実施を確認できた美作市の「子どもの均等割2分の1減免」だけ反映
  • 年度の途中で加入・脱退しない、1年分の金額。100円単位に四捨五入して表示(実際の端数処理は市町村で異なります)
  • あくまで概算です。正確な金額や軽減の判定は、各市町村の窓口・納付通知書で確認してください

モデルA:単身・40歳・給与収入300万円

40歳なので介護分がかかります。所得は202万円で、法定軽減には当たりません(1人世帯の2割軽減の基準は100万円)。

順位市町村2026年度の年額前年度比うち子ども
支援金分
1新庄村227,800円+6,600円6,600円
2真庭市255,400円+6,300円6,300円
3奈義町259,800円+6,300円6,300円
4里庄町260,500円+6,600円6,600円
5美作市269,700円+9,800円6,200円
6浅口市270,500円+6,500円6,500円
7久米南町273,300円+6,300円6,300円
8赤磐市275,100円+6,800円6,800円
9吉備中央町275,900円+38,900円6,400円
10井原市278,100円+6,600円6,600円
11新見市278,300円+9,300円6,300円
12美咲町279,800円+6,600円6,600円
13勝央町281,500円+6,600円6,600円
14鏡野町281,800円+22,700円6,400円
15倉敷市285,000円+16,500円6,700円
16備前市285,400円+6,800円6,800円
17笠岡市287,200円+6,800円6,800円
18津山市290,300円+6,600円6,600円
19総社市291,200円+7,000円7,000円
20玉野市292,600円+20,100円4,500円
21高梁市293,200円+6,600円6,600円
22西粟倉村293,300円+10,900円6,900円
23矢掛町302,200円+6,600円6,600円
24岡山市307,000円+6,500円6,500円
25早島町319,100円+6,600円6,600円
26瀬戸内市323,100円−1,800円6,600円
27和気町335,200円+37,200円8,200円
  • いちばん安いのは新庄村(227,800円)、高いのは和気町(335,200円)。同じ収入でも年107,300円の差があります
  • 新庄村・真庭市は資産割がある市町村で、持ち家がない前提だと安く出ます。資産割のない市町村で最も安いのは奈義町(259,800円)です
  • 岡山市は307,000円(安いほうから24番目)、倉敷市は285,000円(15番目)。27市町村の真ん中(14番目)は鏡野町の281,800円です
  • 所得202万円に対する保険料の割合は、新庄村で11.3%、和気町で16.6%です

モデルB:4人家族・給与収入500万円

夫45歳(給与収入500万円)・妻43歳(所得なし)・子ども2人(小学生と中学生)の世帯です。夫婦とも40〜64歳なので介護分は2人分かかります。世帯の所得は356万円で、4人世帯の2割軽減の基準(271万円)を超えるため軽減はありません。子ども2人は18歳未満なので、子ども・子育て支援金分の均等割はかかりません。

順位市町村2026年度の年額前年度比うち子ども
支援金分
1新庄村476,000円+12,100円12,100円
2美作市532,300円+17,400円11,600円
3真庭市542,200円+11,500円11,500円
4里庄町548,300円+12,200円12,200円
5奈義町549,300円+11,700円11,700円
6浅口市571,400円+11,900円11,900円
7赤磐市572,500円+12,700円12,700円
8久米南町577,900円+11,600円11,600円
9吉備中央町584,600円+77,300円11,800円
10勝央町585,800円+12,300円12,300円
11美咲町588,900円+12,100円12,100円
12新見市591,600円+17,400円11,400円
13鏡野町592,500円+49,300円11,900円
14井原市595,600円+12,200円12,200円
15笠岡市600,800円+12,500円12,500円
16倉敷市601,100円+32,700円12,300円
17備前市606,400円+12,800円12,800円
18玉野市607,400円+42,600円8,200円
19津山市609,900円+12,200円12,200円
20西粟倉村611,800円+22,500円12,500円
21総社市612,700円+12,700円12,700円
22高梁市614,200円+12,400円12,400円
23矢掛町647,700円+12,400円12,400円
24岡山市650,500円+12,200円12,200円
25早島町658,000円+12,100円12,100円
26瀬戸内市674,100円−3,800円12,100円
27和気町703,400円+76,800円15,300円
  • いちばん安いのは新庄村(476,000円)、高いのは和気町(703,400円)で、差は年227,400円です
  • 美作市は、小学生以上18歳以下の子どもの均等割(子ども分を除く)を市独自に2分の1減免しているため、2位に入ります(この世帯で年30,500円の減額)
  • 早島町も、未就学児を除く18歳以下の子どもの均等割を2分の1減免する制度のページがあります(早島町)。ページの例示が2025年度のものだったため順位には入れていませんが、2026年度も同じなら、この世帯は年34,000円安い624,000円になります
  • 岡山市は650,500円で、安いほうから24番目。給与収入500万円の世帯で、手取りを考えるうえで無視できない額です

モデルC:70歳の夫婦・年金収入200万円

夫70歳(公的年金収入200万円)・妻70歳(所得なし)の世帯です。65歳以上なので介護分は国保とは別に介護保険料として払います。夫の年金所得は90万円(200万円−公的年金等控除110万円)で、軽減判定ではさらに15万円を引いた75万円が2人世帯の5割軽減の基準(105万円)以下になるため、均等割・平等割が5割軽減されます。

順位市町村2026年度の年額前年度比うち子ども
支援金分
1新庄村84,400円+2,800円2,800円
2里庄町90,000円+2,800円2,800円
3美作市93,100円+5,000円2,600円
4真庭市93,400円+2,700円2,700円
5美咲町94,500円+2,800円2,800円
6勝央町94,500円+2,900円2,900円
7奈義町95,700円+2,900円2,900円
8浅口市96,300円+2,800円2,800円
9津山市96,900円+2,800円2,800円
10吉備中央町97,400円+13,200円2,700円
11赤磐市97,800円+3,100円3,100円
12新見市98,100円+4,800円2,800円
13久米南町98,200円+2,700円2,700円
14笠岡市98,200円+2,800円2,800円
15鏡野町98,700円+10,300円2,700円
16総社市100,400円+3,100円3,100円
17倉敷市101,300円+5,900円2,900円
18高梁市101,400円+2,900円2,900円
19玉野市102,000円+7,700円1,900円
20西粟倉村102,200円+6,000円3,000円
21井原市102,900円+3,000円3,000円
22備前市103,700円+3,000円3,000円
23岡山市107,700円+2,900円2,900円
24矢掛町107,900円+2,900円2,900円
25早島町110,400円+3,000円3,000円
26瀬戸内市110,500円−700円2,900円
27和気町112,700円+13,400円3,300円
  • いちばん安いのは新庄村(84,400円)、高いのは和気町(112,700円)で、差は年28,300円です
  • 5割軽減で均等割・平等割が半分になるため、市町村の差はモデルA・Bより小さくなります
  • 子ども・子育て支援金分は、この世帯で年1,900円〜3,300円。高齢者のみの世帯も負担します

子ども・子育て支援金分でいくら増えた?

子ども・子育て支援金は、児童手当の拡充などの財源として、2026年度から医療保険の保険料と一緒に集められるお金です(こども家庭庁)。国保では「子ども・子育て支援金分(子ども・子育て支援納付金分)」として、4つ目の区分が新しくできました。

3つのモデル世帯で、子ども・子育て支援金分がいくらになるかを抜き出しました。

市町村モデルA 単身モデルB 4人家族モデルC 70歳夫婦
玉野市4,500円8,200円1,900円
岡山市6,500円12,200円2,900円
倉敷市6,700円12,300円2,900円
和気町8,200円15,300円3,300円
27市町村の中央値6,600円12,200円2,900円
  • いちばん少ないのは玉野市、多いのは和気町です。玉野市は子ども分の所得割率が0.2%と27市町村で最も低く、和気町は0.4%と最も高くなっています
  • 岡山市の4人家族モデルの内訳は、所得割9,077円(313万円×0.29%)+均等割2,400円(1,200円×大人2人)+平等割720円=12,200円。子ども2人の均等割はかかりません
  • 子ども・子育て支援金分の率も、ほかの区分と同じく市町村が毎年度決めます。2027年度以降の額は、その年度の発表で確認してください

岡山県の資料(令和8年度国保事業費納付金及び標準保険料率の算定)によると、県内の市町村が県に納める国保の「納付金」は、2026年度は加入者1人あたり151,615円で前年度より4,470円(3.0%)増えました。増えた要因のいちばん目に「子ども・子育て支援納付金の新設」(1人あたり約7,200円の増)が挙がっています。一方で公費の増加(約8,500円の減)などもあり、差し引きで4,470円の増になっています。

2026年度に料率を変えた9市町村

県の資料では、2026年度に保険料(税)率を引き上げたのは7市町村(倉敷市・玉野市・新見市・和気町・西粟倉村・鏡野町・吉備中央町)、据え置きが20市町村(うち2市は区分ごとに増減があるが全体として据え置き)とされています。料率が前年度と違う9市町村について、単身モデル(モデルA)の前年度比を並べました。

市町村主な変更(前年度→2026年度)モデルAの前年度比うち子ども分
吉備中央町医療所得割6.3%→7.3%・医療資産割19.6%→9.6%・医療均等割23,500→25,500円・医療平等割15,500→18,500円 ほか8項目+38,900円6,400円
和気町医療所得割8.3%→8.9%・医療均等割25,200→28,200円・医療平等割18,500→21,100円・支援所得割2.8%→3.1% ほか5項目+37,200円8,200円
鏡野町医療所得割7.7%→7.8%・医療均等割20,400→24,500円・医療平等割15,500→19,000円・支援均等割7,700→8,600円 ほか4項目+22,700円6,400円
玉野市医療所得割7.6%→7.9%・医療均等割22,000→25,200円・医療平等割21,300→23,600円・介護所得割2.1%→2.3% ほか2項目+20,100円4,500円
倉敷市医療所得割7.2%→7.5%・医療均等割26,040→26,690円・医療平等割21,240→21,700円・支援所得割2.6%→2.7% ほか5項目+16,500円6,700円
西粟倉村医療均等割22,000→24,000円・医療平等割19,000→21,000円+10,900円6,900円
美作市医療所得割7.4%→7.2%・医療均等割20,400→22,000円・医療平等割17,000→19,500円・支援所得割2.9%→2.8% ほか5項目+9,800円6,200円
新見市医療平等割16,000→17,000円・支援均等割7,000→8,000円・支援平等割5,000→6,000円+9,300円6,300円
瀬戸内市医療所得割9.61%→8.96%・医療均等割26,663→26,856円・医療平等割22,825→22,596円・支援所得割3.14%→2.91% ほか5項目−1,800円6,600円
  • 吉備中央町は資産割を医療分19.6%→9.6%などと大きく下げ、そのぶん所得割・均等割・平等割を上げました。持ち家がない世帯(今回のモデル)は+38,900円と大きく増えますが、固定資産税がかかる世帯は増え方が小さくなるか、減ることもあります
  • 和気町は医療分・支援金分・介護分のすべてで所得割・均等割・平等割を上げ、モデルAで+37,200円。2026年度は3つのモデルすべてで27市町村のうち最も高くなりました
  • 瀬戸内市は医療分の所得割を9.61%→8.96%、支援金分を3.14%→2.91%に下げたため、子ども分を足しても前年度より1,800円安くなりました。9市町村で唯一の値下がりです
  • 美作市も所得割を下げて均等割・平等割を上げる組み替えをしています。所得が高い世帯ほど下がり、所得が低い世帯や人数の多い世帯は上がりやすい形です

据え置きの18市町村では、モデルの増加額は子ども・子育て支援金分とまったく同じでした(医療分の上限額の引き上げは、今回のモデルの所得では影響しません)。

資産割がある4市町村は、持ち家だと上乗せがある

新庄村・真庭市・美作市・吉備中央町は、固定資産税(土地・家屋)の額に率をかける資産割があります。ランキングは持ち家なしで計算しているので、持ち家の人はこの分が上乗せされます。たとえば固定資産税が年5万円の40〜64歳の世帯だと、資産割は次のとおりです(県資料の率で計算)。

市町村資産割の率の合計(医療+支援+介護+子ども)固定資産税5万円の場合
新庄村51%25,500円
真庭市25.88%12,900円
吉備中央町18.29%9,100円

新庄村は資産割の率が高く、固定資産税5万円で年25,500円が上乗せされます。それでもモデルAの年額は253,300円で、資産割のない奈義町(259,800円)より安い計算です。美作市は、市の公式ページで資産割の2分の1軽減を続けると案内しているため、実際の資産割の額は市で確認してください(美作市 国民健康保険税のあらまし)。

県の「標準保険料率」と比べると

岡山県は毎年、市町村が県に納める納付金をまかなうための参考の料率(標準保険料率)を市町村ごとに示しています。2026年2月に示された2026年度の標準保険料率で、モデルA(単身・給与収入300万円)の年額を計算し、実際の料率との差を出しました。

市町村実際の料率で計算標準保険料率で計算差
西粟倉村293,300円350,600円−57,200円
里庄町260,500円313,600円−53,000円
赤磐市275,100円315,800円−40,700円
岡山市307,000円322,100円−15,100円
倉敷市285,000円309,500円−24,400円
瀬戸内市323,100円323,100円+0円
和気町335,200円331,600円+3,600円
  • 27市町村のうち25市町村は、実際の料率のほうが標準保険料率より安くなりました。差が最も大きいのは西粟倉村(−57,200円)です
  • 瀬戸内市は標準保険料率と同じ料率を採用しています。和気町は実際の料率のほうが+3,600円高くなりました
  • 標準保険料率は県が示す参考値で、実際の料率は各市町村が基金の取り崩しや収納率、保健事業の費用なども考えて決めています。差の理由は市町村ごとに異なり、この記事では個別の理由までは確認していません

実際に払っている保険料は1人あたりいくら?(2024年度)

モデル世帯の計算とは別に、県の資料には実際に賦課された保険料(軽減後)を加入者1人あたりにした額(調定額、2024年度)が載っています。所得の高い人が多い市町村ほど高く出る数字です。

順位市町村医療分+支援金分介護分も含む(40〜64歳)
1早島町107,400円135,800円
2瀬戸内市99,900円126,800円
3岡山市95,500円121,400円
4高梁市92,800円117,100円
5総社市91,900円115,400円
…市町村平均89,100円112,600円
25美咲町73,400円94,300円
26吉備中央町69,000円88,600円
27新庄村68,300円77,800円

1人あたりが最も高いのは早島町で107,400円、最も低いのは新庄村で68,300円でした。県全体の国保加入者は、2026年度は推計29万1,731人で、前年度より約1万4千人(4.6%)減る見込みです。

自分の保険料を計算する手順

STEP
前年の所得を出す

源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」、年金の源泉徴収票の金額から公的年金等控除を引いた額などを、国保に入る家族全員分そろえます。

STEP
基礎控除43万円を引いて合計する

1人ずつ「所得−43万円」を出し(マイナスは0)、世帯で合計します。これが所得割の計算のもとになる額です。

STEP
表の率と額をあてはめる

上の料率一覧から自分の市町村の行を探し、所得割+均等割×人数+平等割を区分ごとに計算します。介護分は40〜64歳の人だけ、子ども分の均等割は18歳以上の人だけです。

STEP
軽減と上限をチェックする

世帯の所得合計が軽減の基準以下なら均等割・平等割を7割・5割・2割減らします。区分ごとに上限額を超えていないかも確かめます。

STEP
市町村の試算表で確かめる

岡山市(令和8年度保険料簡易計算シート)のように、試算用のExcelや目安表を公開している市町村もあります。正確な金額は納付通知書や窓口で確認してください。

よくある質問

岡山県で国保の保険料がいちばん安い市町村はどこですか?

この記事の3つのモデル世帯では、いずれも新庄村がいちばん安くなりました。ただし新庄村は資産割があり、持ち家がない前提での計算です。資産割のない市町村では、単身モデルは奈義町、4人家族と70歳夫婦のモデルは里庄町が最も安くなりました。

いちばん高いのはどこですか?

2026年度は、3つのモデル世帯すべてで和気町が最も高くなりました。和気町は2026年度に医療分・支援金分・介護分の料率を引き上げています。2番目に高いのは3モデルとも瀬戸内市でした。

子ども・子育て支援金で国保料はいくら上がりましたか?

市町村と世帯によって違います。この記事のモデルでは、単身・給与収入300万円で年4,500円〜8,200円、4人家族・給与収入500万円で年8,200円〜15,300円、70歳夫婦・年金収入200万円で年1,900円〜3,300円です。18歳未満の子どもには均等割がかかりません。

子どもがいると国保料はどうなりますか?

子どもも加入者なので、医療分と後期高齢者支援金分の均等割がかかります(未就学児は半額)。子ども・子育て支援金分の均等割は18歳未満にはかかりません。美作市や早島町のように、市町村が独自に子どもの均等割を減免している例もあります。

2026年度の保険料はいつの所得で決まりますか?

2025年(令和7年)1月〜12月の所得で計算します。所得がなかった人も、軽減を受けるためには所得の申告が必要です。

まとめ

  • 国保の年額は、同じ収入・家族構成でも市町村によって年28,300円〜227,400円違う(この記事の3モデル)
  • 3つのモデルとも最安は新庄村(持ち家なしの場合)、最高は和気町
  • 2026年度から子ども・子育て支援金分が加わり、据え置きの市町村でも単身モデルで年4,500円〜8,200円上がる
  • 料率を変えたのは9市町村。前年度より安くなったのは瀬戸内市だけ
  • 正確な金額・軽減の判定は、各市町村の窓口・納付通知書で確認を

あわせて読みたい

※モデル世帯の年額・前年度比・子ども支援金分・標準保険料率との差・中央値は、上記の県資料の料率から筆者が計算しました。各市町村の公式ページとの突き合わせは、岡山市・倉敷市・玉野市・笠岡市・井原市・総社市・高梁市・新見市・備前市・瀬戸内市・赤磐市・真庭市・美作市・早島町・里庄町・鏡野町・奈義町・久米南町で行いました。

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