将棋のカッコイイ名前の戦法・囲いで打線組んでみた

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将棋の世界は、一見シンプルな盤上での戦いの舞台でありながら、緻密な戦略と魅力的な名前の戦法・囲いが溢れています。それらの名前の1つ1つには、数々の歴史的背景や、その形状から連想されるイメージ、あるいはその戦法を編み出した棋士のエピソードが隠されています。例えば、「矢倉囲い」や「銀冠」、「菊水砲」、「左美濃」など、これらの名前を耳にするだけで、将棋ファンの心をくすぐるものがあります。これから、そんな将棋の魅力的な戦法と囲い、そしてその背後に秘められた物語を深く探っていきましょう。

目次

(右) 棒銀

将棋の魅力的な戦法の一つ、『棒銀(ぼうぎん)戦法』について語ります。この戦法の名前は、文字通り、銀将をまっすぐ、棒のように進めていく戦術からきています。英語では”Climbing Silver”と呼ばれ、その名の通り銀が登っていくような形をイメージします。

驚くべきことに、この戦法の歴史は非常に古いとされ、初代名人大橋宗桂の時代から既に似たような戦術が使われていたと言われています。

棒銀戦法の特徴は、1から4筋に強力な攻撃力を持つこと。その速攻性が魅力で、相手の陣地を素早く破壊することができます。しかし、この戦法は攻めの形が単純なため、相手に対策を取られやすいのが弱点。さらに、銀将が前線に残ってしまうことが多く、その点で不利になることも少なくありません。

初心者の方にとっては、この戦法は「覚えやすい」という点で魅力的で、多くの将棋の入門書にも紹介されています。ただ、そのシンプルさゆえに、実際の戦いで勝率を上げるのはなかなか難しいとも言われています。

もちろん、プロの将棋界でも棒銀戦法は無視できない存在。特に、加藤一二三さんや木村一基さん、渡辺明さん、飯塚祐紀さんなど、多くのトッププレイヤーがこの戦法を得意としています。

棒銀戦法は古くから愛される戦術であり、その魅力と複雑さは、これからも多くのファンを魅了し続けるでしょう。

(中) ゴキゲン中飛車

将棋の魅力的な戦法、ゴキゲン中飛車。この変わった名前を聞いたことがありますか?5筋に飛車を振りながら、迅速にその位を獲得するこの積極的な戦法の背後には面白い物語が隠されています。

実は、この名前は若手の将棋士、近藤が中飛車戦法で一連の好成績を収めた後に付けられました。彼の知名度は当時まだそこまで高くなく、彼の名を冠した戦法名では本の売上が伸びないとの懸念が出ていました。そんな中、何人かの将棋士と編集者たちが戦法の名前について会議をしていました。

議論が進まない中、突如として将棋世界編集長の大崎善生が提案したのが「ゴキゲン中飛車」でした。なぜこの名前かというと、近藤は常に明るく、いつもご機嫌だったからです。この斬新な名前提案に一同は驚きましたが、その場に偶然居合わせた近藤本人もこの名前を気に入り、笑顔で承認しました。

ゴキゲン中飛車の名は、近藤の明るい性格と彼の独自の戦法が組み合わさった結果、誕生したのです。これは単なる戦法の名前以上に、将棋界のエピソードとして語り継がれるでしょう。

(二) レグスペ

レグスペの特徴

穴熊陣形を基盤にしたこの戦法は、角交換四間飛車のバリエーションとして広まっています。玉が低く堅い陣形を取ることで、相手の攻めを迎え撃ちやすくなります。このため、時間制限のあるアマチュアトーナメントなどで特に有力とされています。

この名前の由来は?

このユニークな名称は、早稲田大学将棋部の大窪俊毅さんの功績にちなんでいます。彼がこの戦法で1988年の関東大学将棋名人戦で優勝し、彼の愛称「白色レグホーン」が「レグスペ」として親しまれるようになったのです。

主な戦術

レグスペでは、相手の角の打ち込みや位取りを緩和させ、穴熊からの反撃の機会を伺います。そして、通常の角交換型振り飛車とは異なり、飛車先からの反撃を主眼としています。

穴熊を構築する際には、飛車を8八に移動させての角や歩の進行を計画することが一般的です。

まとめ

レグスペは、穴熊をベースとした新鮮な戦法として注目を浴びています。短時間の対局での意表をつく戦術として、ぜひ挑戦してみてください!

(遊) 鬼殺し

鬼殺しとは何か?

「鬼殺し」と聞くと、一体何のことかと思うかもしれませんが、これは先手の奇襲戦法の名前なんです。大正時代の終わり頃に登場したこの戦法は、将棋愛好家にとっては破壊力のある手法として知られています。

名前の由来

この特異な名前の背後には、野田圭甫という詰将棋作家が関わっています。彼が販売した「可章馬戦法」という本には「この戦法を使えば鬼も逃げ出す、鬼も倒せる」というキャッチフレーズが掲げられていたことから、「鬼殺し」という名が生まれたのです。

戦法の特徴

鬼殺しの特徴は、桂馬がいきなり高跳びする手順にあります。この動きは、初心者から中級者まで驚きの一手として受け取られることが多いです。しかし、この戦法はただの奇襲で終わらないのが面白いところ。早石田の変化を取り入れ、両取り狙いや7三地点の突破といった戦術を駆使することで、相手を圧倒することができるのです。

一時のブーム

そして、この鬼殺しは、一般の人々にも分かりやすい手順であったため、縁台将棋の世界で大変な流行を巻き起こしました。

まとめ

「鬼殺し」は、その名の通り、相手を驚かせ、そして倒すための奇襲戦法。古典将棋の魅力を再確認するきっかけとして、ぜひとも実際の盤面で挑戦してみてください!

(三) 耀龍四間飛車

新進気鋭の将棋界の戦法「耀龍四間飛車」が話題となっています。この戦法は、プロ棋士の大橋貴洸が考案し、2020年に自著で紹介したもの。その革新性から、2021年の将棋大賞で升田幸三賞を受賞しました。

この戦法は、従来の美濃囲いではなく、3八玉型という位置からの攻めを基本としています。多様な陣形への発展が可能で、玉の位置を一路ずらすことで、従来の弱点をカバーしています。大橋自身も、この新しい玉の位置のメリットとして、端攻めに有利な点や地下鉄飛車への組み替えが容易である点を挙げています。

振り飛車というのは、穴熊囲いの居飛車を強敵としてきましたが、この耀龍四間飛車は端攻めで相手の陣を崩すことを重視しています。将棋の名手・藤井猛も、「耀龍四間飛車は藤井システムに匹敵する衝撃」との感想を持っています。

その実力を証明するかのように、2018年のNHK杯テレビ将棋トーナメントでは、まだ新人の大橋がA級のトップ棋士・三浦弘行を倒しました。この戦法が広く認知されるきっかけとなったのは、大橋が2020年にこの戦法についての棋書を出版したこと。現在、多くのプロ棋士がこの新戦法を採用しています。

2021年4月の第48回将棋大賞で、その功績が認められ、大橋は耀龍四間飛車で升田幸三賞を受賞。新戦法の登場に、将棋界は更なる発展を期待しています。

(一) ボナンザ囲い

将棋の世界において、ボナンザ囲いはその名の通り宝のような強力な囲いとして知られています。特に、対抗形での居飛車の策略として、多くの棋士やファンから愛されています。しかし、この囲いにも利点と注意点があります。今日は、その両面を探ってみましょう。

まず、ボナンザ囲いの魅力ですが、その最大の特徴は左銀の配置。これにより、相手の角を用いた攻撃に対して強固な態勢を築くことができます。さらに、金駒がしっかりと連結されているため、多方向からの攻撃にも耐えることができ、玉の動きの自由度も高く、左右への逃げ道が確保されています。

一方、ボナンザ囲いには角がいると組みにくいという特徴があります。このため、角替わりでの採用が一般的となっています。さらに、8七の位置に玉のみが利いているため、8筋には弱点があると言われています。この部分は相手からの攻撃のターゲットとなることもあるので、注意が必要です。

まとめると、ボナンザ囲いは攻撃からしっかりと守る強力な囲い。しかし、その中にも独特の弱点が存在するため、常に状況を読みながら適切な策を練る必要があります。

この囲いを採用する際は、その強みを活かしつつ、弱点を補強する戦略が求められますね!

(左) 風車

将棋の戦法といえば、多くの古典的なものから革新的なものまでさまざま。その中でも、「風車」と名付けられた戦法は非常に興味深いものです。

この戦法は、将棋界の名手・伊藤果が居飛車穴熊のカウンター戦法として提案したものです。名前の由来は、飛車が盤上を左右に自在に動きまわる様子が、風車のようにクルクルと回転していることに似ているから。具体的には、飛車は5筋に配置されることが多いですが、それにとらわれず、2筋や8筋でも動かすことが可能。玉や金、角も特定の位置に固定せず、盤上で柔軟に動かすことが特徴です。

風車戦法の大きな魅力はその持久戦に適した形と、相手の攻めに対してフレキシブルに対応できる柔軟性にあります。伊藤果自身が述べているように、この戦法は「攻めない、戦わない」というスタンスで、相手の攻撃を受け流し、隙をついて反撃を狙うのがコンセプト。

初期のころは、この消極的とも言える戦法に対する批判も少なくありませんでした。しかし、戦術の真価は実戦での勝利によって証明されるもの。その点で、風車戦法は伊藤果の手によって数多くの勝利をもたらしたことで、その価値が認められるようになりました。

しかし、この戦法をマスターするのは決して容易ではないようで、伊藤果以外のプロ棋士からはあまり採用されていないと言われています。これについて、森内俊之プロは「伊藤果以外がこの戦法を完璧に指すのは難しい」とコメントしています。

最近では、風車戦法の進化版とも言える「新風車」が提唱されており、攻撃的な要素を取り入れたバージョンとして注目されています。

(捕) 穴熊

穴熊囲いとは? 穴熊囲いは、端の香車を一つ前進させ、その空いたマス目に玉将を移動させる囲いのことを指します。これが熊が穴蔵に潜るような形に似ているため、この名がついたと言われています。そして、この囲いは非常に堅固なため、攻めが難しいのが特徴です。

穴熊囲いの歴史的背景 穴熊囲いは、江戸時代から存在しており、昔は「岩屋」や「獅子のホラ入り」などとも呼ばれていました。そして、この囲いはもともと振り飛車で使用されていましたが、1970年代に大内延介らの手により、居飛車側でも利用されるようになりました。今日では、振り飛車だけでなく、矢倉戦や角換わり戦などの様々な戦法で使用されることが増えています。

穴熊囲いの強みと弱み 穴熊囲いの最大の強みはその堅さです。金銀が連結し、非常に堅固な形になっているため、攻めが難しくなります。特に、横からの攻めには強いとされています。しかし、その反面、穴熊囲いが完成するまでには多くの手数が必要であり、攻めを仕掛けられるリスクもあります。

穴熊囲いを攻略するための方法 穴熊囲いへの対策としては、小駒の攻めや端攻めが有効とされています。四間飛車の「藤井システム」や三間飛車の中田功XP、トマホークなど、さまざまな戦法が提案されています。

まとめ 穴熊囲いは、その堅さと独特の形から多くの将棋ファンに愛されています。その歴史や戦術、攻略法などを知ることで、更に深く将棋の世界を楽しむことができるでしょう。皆さんも是非、穴熊囲いをマスターして、対局を楽しんでみてください!

(投) 藤井システム

将棋の世界は、数々の戦法や変則を生み出すことで、常に進化しています。その中で特に注目されたのが、「藤井システム」と呼ばれる戦法です。これは、プロ棋士・藤井猛氏が考案した四間飛車の新しい手法として、多くの棋士から賞賛を受けています。

なぜ「藤井システム」は注目されたのか?

居飛車穴熊という堅固な形に対する対策として、藤井システムが編み出されました。この戦法のポイントは、相手が穴熊の囲いを目指す前に攻め込むこと。そして、もし急戦になった場合も、自分の囲いの強さを活かして優勢に戦うことができることです。

以前、振り飛車側は、持久戦を選択する場合、居飛車の強力な囲いに対して有効な策を持っていませんでした。しかし、藤井システムの出現によって、そのバランスが崩れ始めました。

「将棋世界」誌での評価

実際、『将棋世界』2007年9月号の特集では、藤井システムが「現役棋士が選ぶ衝撃の新手新戦法ベスト10!」で堂々の第1位に選ばれています。その支持率は全体の45%にものぼり、その革新性と効果が高く評価された結果と言えるでしょう。

藤井システムの背景

藤井猛氏が三段時代に杉本さんの将棋からインスピレーションを受けて考案したというこの戦法。特に、藤井氏が試した「▲2五桂」という手が、解説者から驚きの声を引き出すなど、その時代としては非常に斬新だったのです。

結果として、藤井システムは、現代の将棋界においても多くの棋士に参考とされ、新たな戦略の1つとして位置づけられています。

この戦法の発明は、将棋界に新しい風をもたらしただけでなく、多くの棋士たちに新たな戦略の可能性を示してくれました。

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